家を建てる、となるとみなさんいろんなこだわりがあると思います。
リビングにはこんなソファを置きたい、水廻りとキッチンは近くにしたい、などなど。そして最後に、あれ?建物以外の外回りってどうするんだろ?と。
庭をつくる?カーポートつくる?駐車場は何台?
これらは、所謂「外構」や「庭」とよばれるものです。
ただ、やはり建物内部の方はいろんな夢や希望が詰まってますが、外構の方はそんなに知らないし、最低限でいいよね、という方がほとんどではないでしょうか。
そこで今回は、外構や庭をつくる意味を考えてみたいと思います。
建物以外の敷地は70%~40%を占める
建ぺい率から考えると、平均的な外構、庭の面積は建物の面積と同じくらいか、それより広いことも多い、ことがわかります。
せっかく購入した土地、もしくは借りた土地ですので、有効活用したいですよね。
眺望・隠れ場理論
“視界が開けていながら、身を隠すことができる環境を好む心理”
人間は、本能的に眺望と隠れ場の両方を求める性質があります。視界が遮られない場所であり、かつ身を隠すことができる場所を好む現象を指します。
「眺望」を求める理由は、見晴らしの良い環境にいたいという欲望があるためであり、「隠れ場」を求める理由は、安全のために周囲から身を隠せる環境にいたいという欲望があるためである。
人文地理学者であり、ハル大学の地理学教授であるジェイ・アップルトンが、著書『The Experience of Landscape(景観の経験)』のなかで提唱しました。
この「眺望」と「隠れ場」が両立することができる場所が世の中には存在しています。
そう、安全な家という「隠れ場」から、外にある「眺望」の見える窓辺です。この眺望はものすごい遠くまで見渡せるというものじゃなくていい。少し緑が見えるだけでも効果があります。
つまり眺望・隠れ場理論的に言うと、「窓辺で庭を眺める」ということは、人間の本能ということになります(笑)。
まとめ
限られた敷地、予算ないで最大限気持ちのいい空間をつくろうと思ったら、70~40%も占める外部空間を豊かにすることは、合理的な考えであると思います。
本能的に気持ちのいい家、というのは中だけではなく外も充実させることで、生み出されると思います。それが、外構や庭をつくる意味といえるのではないでしょうか。